こんにちは、コーポレートチームの立花です。
今回は、当社におけるWindows障害対策として導入した「ChromeOS Flex」の取り組みについてご紹介します。
障害発生
ある日突然、社内で前例のない規模のWindows OS障害が発生しました。社内では「画面がブルースクリーンになり動かない」「Windowsが起動しない」という問い合わせが相次ぎました。
そんな中、私たちコーポレートチームは他部署と連携し、「業務を止めないための具体的な対策」を全力で模索しました。今回は、その過程で社内への導入を決めたChromeOS Flexについて紹介します。
導入に至った経緯
Windows OS全体の大規模障害が業務に深刻な影響を与えたことを背景に、「次回障害発生時にも業務を継続するためにはどうすべきか?」というテーマで社内議論を行いました。その結果、Windowsに依存せず、他のOSを活用するというアプローチにたどり着きました。
候補として挙がったのは、Windows以外のOSを搭載したMacBookやChromebook。しかし、それぞれの課題が浮き彫りになりました。
- MacBook:高額すぎるため障害対策用の「備え」としては現実的ではない。
- Chromebook:比較的安価だが、新たに端末を大量に購入するのはコスト負担が大きい。
どちらも一長一短がある中、「もっとコストを抑えながら、効率よく障害対策を実現する方法はないか?」とさらに探求を進めた結果、「ChromeOS Flex」という新たな選択肢にたどり着きました。このOSは、Googleが提供する無料のOSで、古いWindows端末にもインストールできるのが大きな特徴です。スペック不足で現役を退いていたPCが、再び利用可能な端末として蘇ることが分かり、費用を抑えながら実用性を確保できる方法として、この導入案が決定しました。
ChromeOS Flexとは?

ChromeOS Flexは、Googleが提供する軽量オペレーティングシステムです。主に古いPCやMacにインストール可能で、従来のデバイスを再活用できます。Chromebookシリーズで使用されるChromeOSと似た操作感を提供し、Google Workspaceとの親和性の高さが特徴です。当社では、Google Workspaceを基盤としているため、この特性が非常に適していると判断しました。
ChromeOS Flexの検証過程
インストールメディアの作成
まず、ChromeOS Flexをインストールするにはインストールメディアの作成が必要です。この作業はGoogle Chromeの拡張機能を使えば簡単に行えます。公式ガイドに従い、迅速に準備を進めました。
さらに、ChromeOS FlexはPC本体にインストールする前に「USBブート」による「お試しモード」が利用できる点が非常に便利です。このモードを使用することで、本格導入前に動作を確認できます。実際、複数の古いWindows PCで動作検証を行い、その性能を確認しました。
検証で見えた課題
検証の結果、以下のような課題が散見されました
- スリープ復帰ができない端末
- 動作が不安定でビジー状態が続く端末
次々と発生する課題に対し、どのように対処するべきか深く検討を重ねました。全ての端末を個別に検証し続けるのは非効率で工数が膨大になるため、このままでは通常業務に支障が出るのではないかという不安もあり、何とか効率的な選定方法を模索したところ、Googleが提供する「認定モデルリスト」の存在を発見しました。
活用したことで、膨大な作業を驚くほど効率化し、不要な時間を費やすことなく無事に検証作業を完了しました。
「認定モデルリスト」で効率的な選定
Googleが公開する「認定モデルリスト」には、ChromeOS Flexとの互換性が確認された端末が記載されています。このリストを活用したことで、当社にある端末の中から適切なPCを迅速に選定できました。
選定した端末の中から、状態の良好なものを選び出してChromeOS Flexをインストールし、再度検証を実施。その結果、もともとChromebookとして購入された端末と同等の安定したパフォーマンスを発揮しました。この取り組みにより、認定モデルの10台を障害対策用PCとして「Chromebook化」することに成功しました。
USBブート活用のメリット
今回の検証で注目したのが、USBブートです。これは、PCにChromeOS FlexをインストールせずにUSB経由で一時的に起動させる仕組みです。 この方法の最大のメリットは、安心感と柔軟性。Windows環境やデータに影響を与えず、そのままの状態でテストが可能なので、失敗してもノーダメージ。さらに、PCの再設定も不要で、手軽に動作確認が行えました。
具体的には以下の利点があります。
- 既存のWindows環境やデータに影響なし
- Google Workspaceの設定を即座に同期可能なため、障害発生時も迅速に業務を再開可能
- セキュリティ向上:ローカルファイルへの依存を排除する運用を実現
このUSBブートは、障害発生時の迅速な対応に役立つ「切り札」として、今後も積極的に活用できると確信しています。
実際に行った対策
今回のWindows障害をきっかけに、以下の取り組みを標準化しました:
1. 既存端末の「Chromebook化」
ChromeOS Flexをインストールして、在庫として抱えていた旧Windows端末をリサイクル。
2. インストーラーと手順書の整備
USBブート用のインストーラーを複数作成し、迅速に対応できる体制を構築。簡潔な使用手順書も作成しました。
3. 定期的な状況確認とリスト更新
端末とOSの互換性を定期的に検証し、認定モデルのリストを最新状態に保つ運用を開始しました。
目指すべき方向性
「業務を止めない」、これが私たちコーポレートチームのテーマです。この信念をもとに、どんな障害やトラブルにも対応できる柔軟かつ効果的な仕組みを構築していきます。未来の障害を100%の予測は困難ですが、『備えあれば憂いなし』という姿勢で万全の体制を整え、影響を最小限に抑えることを目指します。
ChromeOS Flex導入は、業務継続性を高めるための第一歩に過ぎません。しかし、「低コストでここまでできるのか!」とその可能性を実感しました。この取り組みが、次の一手につながる確かな対策になると確信しています。
私たちとともに、どのような困難にも負けない業務継続性を築いていきましょう!ともに未来へ挑み、進化を続けていきましょう! 🚀

