株式会社PR TIMES 執行役員CTOの@catatsuyこと金子です。
私が今年の4月に入社してから半年ほど経ちました。入社してから取り組んでいることのひとつとして、月に数回程度、CTO通信という名前で不定期に私が考えていることや、やろうとしていることを社内のNotion上で発信しています。
基本的に私の考えや開発本部の方針に関することを発信しており、今回はそのCTO通信の内容を一部公開します。
完全に社内向けの文章なのでコンテキストが分かりにくかったり、社外の人から見るとポエムにしか見えない内容もありますが、どういったことをやろうとしているのか、生に近い情報を少しだけ共有できればと考えています。引用した内容の中で現在ではアップデートされている情報もあるので、「続報」を追記するかたちで補足していきます。
今回はNotion上のスクリーンショットを貼り、代替テキストにNotion上の本文を指定しています。読みにくい部分もあると思いますが、できる限り生に近い情報を届けるための工夫と思ってもらえたらうれしいです。
なぜCTO通信を始めたのか
その前にまず、なぜCTO通信を始めようと思ったのかについて補足します。
- 社内の状況を把握していく中で、今の開発本部の状況を発信して他の社内のメンバーにも共有していく必要性を感じた
- 開発本部のメンバーがCTOの考えていることが見えないせいで仕事のやりにくさを感じているように見えたので、1つの対策としてCTO通信を利用することを考えた
- 朝会やミーティングの時間はそこまで長くなく、また参加するメンバーも限られているため、特定のミーティングで話した内容が他の社員に共有されず、情報の非対称性が生まれていた
- 開発本部は現在約20名ほどでチームも複数あり、テキストで誰でも読める状態を作りたかった
そんなCTO通信の中で、社内のメンバーのマインドを変えるために行っている発信をメインに紹介しようと思います。
2021/04/30 CTO通信第1号
私がどういう覚悟で意思決定をしているのか書いた記事です。当時はまだ入社直後であり、私の経験から見ると、明らかに良くない方向に組織が進んでいたことが数多くあり、1つ1つそういったことを見つけては意思決定をしていた時期でした。
メンバー側の気持ちが分かるからこそ、このような発信が必要だと思い、CTO通信での発信を行いました。またこのことは、開発本部内だけでなく、組織全体に伝える必要があると思い、第1号で書きました。
また他のCTO通信第1号の内容の一部の改変版については既に私の個人ブログでも公開済みです。読んでもらえたらうれしいです。
2021/06/08 CTO通信第3号
入社してちょうど2か月ほど経過した時期のCTO通信です。様々な課題を把握していく中で、社内のセキュリティ向上や業務効率改善が必要だと感じていました。また、それを進めていくためには、直接的なレポートラインがCTOの私になっている組織でなければ太刀打ちできないと感じ、開発本部内にコーポレートチームを新設しました。
現在ではその後、信頼できる外部の業務委託の方の力を強く借りながら、コーポレートチーム主導で力強く社内IT改善が進んでいます。当時「今すぐやりたい」と言っていた改善(Googleアカウントのセキュリティ向上、1Passwordの導入、メールの添付ファイルポリシー策定など)は既に完了しており、現在も更なる改善に向かっているところです。
2021/06/30 CTO通信第4号
入社してある程度のことが見えてきた頃です。これまでの開発本部の方針と、自分自身が考える方針との差が大きかったので、私のスタンスについて明文化しました。
人によってはいきなり技術的な挑戦をすると言われても混乱するでしょう。どういう考えで行っているのか明文化する必要性を感じてこの発信になりました。
この少し後くらいから「自分にも挑戦的なタスクをやらせて欲しい!」といった声が開発本部内で徐々に増えていったことは、私としても嬉しいことでした。そのような声が増えることで、また次の人に伝播していくような雰囲気に変わっていったのは、何か変えようと思い行動してくれたメンバーのみんなのおかげです。大変感謝しています。
2021/07/06 CTO通信第5号
7月に開催したPHPバージョンアップ kickoff – connpassを開催するにあたり、なぜこのような勉強会をおこなうのかを事前に社内共有したときの文章です。
実際にこの勉強会は、社内外の人に参加してもらい、PHPのバージョンアップは現在進行形で進んでいます。
開催後に実際に座談会の内容の書き起こしを公開しました。
2021/08/25 CTO通信第7号
私が入社する前は変化を恐れる雰囲気が、少なからずあったと感じています。しかし実際に様々な変化を目にする中で、上述した通り、少しずつメンバーのマインドにも変化があらわれていると感じていました。そのような時期に、私自身が変化を作っていくだけでなく、開発本部内の多くの人が変化を起こす側になってほしいと思い、書いた内容です。
たとえば具体的には、このCTO通信を出す直前にGit-flowによるデプロイ手順は廃止され、デプロイに必要な手順を減らしました。まだデプロイ手順やデプロイスクリプトに対する改善は現在進行中です。そのうちの1つは先日公開されています。
他の改善も行っている最中です。開発者ブログでもこういったデプロイ改善を事例として少しずつ公開していきたいと考えています。
2021/09/22 CTO通信第8号
上半期の評価時期にあたり、評価の心得を共有しました。エンジニア以外の職種でも同様のことが言えるかもしれませんが、技術力の評価は特に自分自身が主張することが大事だと考えています。それは単にアピール上手になってほしいのではなく、相手に伝わるように伝えることが大切だと考えているからです。
私はこの開発者ブログなどを通して、PR TIMESのエンジニアの市場価値を上げていくつもりです。
最後に
CTO通信を始めた当初は本当に読んでくれるかも分からなかったですが、現在では開発本部だけでなく、他部署のメンバーも読んでくれる人が多くいます。
少しでも情報格差をなくし、できる限り広く正確にCTOである私の考え方ややっていること、今後の方針を現場のメンバーに届けたいという気持ちで始めたので、これからも不定期ではありますが続けていこうと思っています。他にも公開していないコンテンツがいくつもあるので、よりリアルな話が聞きたい方はカジュアル面談やMeetyでお話しましょう(面談では、聞かれた事は何でも話しています)。お待ちしています!