ブログの開設から、そしてプロダクト本部の設立から少し時間が空いてしまいましたが改めて。PR TIMESのプロダクト本部の本部長を務めています、すずきせきこ (@sekinyams2 )です。
PR TIMESのプロダクト開発組織は、2021年2月にプロダクト本部新設、4月には執行役員CTOの金子さんが就任ということで日々アップデートの真っ最中です。かくいう私も、2月からPR TIMESのプロダクト本部の本部長となり、チーム構築に奮闘しています。
プロダクト本部を立ち上げはじめてから、改まって思いをお届けする機会などもなく過ごしてきてしまっていたので、今回はプロダクト本部の設立背景や私がどんなことに取り組み、何を目指してプロダクト開発をしているのかを綴りたいと思います。
プロダクト本部の設立背景
私がPR TIMESへジョインした2020年10月当時、プロダクト開発は「サービス開発本部」というエンジニア中心の部署が調査や要件整理から、デザイン、実装までを丸ごと担当していました。私は当時、サービス開発本部と密接につながりがあったわけではないので正確に把握できていないのですが、メンバーの比率の8〜9割程度がエンジニアの組織であったと思います。
システム上のレガシー改善をしながらサービス運営のための開発を行い、さらに仕様やUX、UIにこだわりながら、事業の未来を見て新規の機能をアップデートしていくのは、容易ではありません。「新機能がなかなかローンチできない」といった課題や「起案したものの現状がわかりづらい」「なぜこの機能の意図が全体に伝わらない」というチーム間連携や品質面の課題が起きはじめていました。
そこで、機能開発の優先順位づけや各部門との連携、仕様やUX・UIなど上流部分の機能を持つプロダクト本部ができる、という今に至ります。現状では、各方面からのプロダクトの課題・要望発見および整理から調査、課題設定、企画、プロジェクト化、要件整理、UX設計、UI設計、開発チームとの連携、ローンチ対応などをPdM、PMM、デザイナーが役割を全うしながらプロダクトの価値向上に1人1人熱い思いを持って、取り組んでいます。
当社のミッション「行動者発の情報が、人の心を揺さぶる時代へ」を実現するために、常にアップデートされるプロダクトのあるべき姿の解像度を上げ、実現するのが私たちの使命です。先の金子さんのブログにもあるように、簡単なことではないのですが、開発本部と一丸となって「レガシー改善を進めながらプロダクトのアップデートも兼ね備える」を実施していくことで叶えていきます。
PR TIMESプロダクト本部での目指すこと
ここからは、私がプロダクトを通してやりたいな、と思っていることやプロダクト本部でいま目指していることを書いてみたいと思います。
「PR TIMES」を社会的な情報インフラに
こちらはPR TIMES年頭所感にもあるもので、私も非常に大切にしていることなのでトピックスとして挙げました。
プレスリリース配信サービス「PR TIMES」は、利用企業数4万3000社超(2020年8月末時点)、国内上場企業の4割が利用し、月間プレスリリース件数は2万を突破、サイト月間PV数が5000万に到達しています。企業発表情報が集まるプラットフォームとして多くのメディア記者の情報収集にも活用いただいています。しかし、国内に385万社ある企業のうちインターネットをマーケティングやリクルーティングに活用する企業が数十万社あると言われており、そこと比べてもインターネットをPRに活用する企業はまだ多くないと言えます。「PR TIMES」は、社会的な情報インフラを目指します。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001045.000000112.html
社会的な情報インフラになる、ということは「意識しなくても自然にPRに思考が至る状態」だと私は思っています。日々たくさんの方々が大切なプレスリリースを発信してくださっていますが、残念ながら、まだまだ発信されなかったけれども、誰かが待っていた情報も社会には多く存在していると思っています。そういった方々が自然と情報を発信する社会をつくれたら良いな、と思いながらプロダクトを作っています。
プロダクトアプローチとしては、サービス基盤の設計はもちろん、1つ1つの機能での仕様や体験設計、UI等が非常に重要になってきます。インフラ、ということは使う人が「さあ、使わなきゃ」と感じる前に使えるが用意されているか、さらに前段階の「こうしたいな」を汲み取り、使う人が考えるよりもさらに良い提案が出来ていないといけません。(とても難しいことかもしれないのですが……使っている人が心地良く、日々がアップデートされていくプロダクトを目指しています)
私はプロダクト本部を作った時、第一番に「新しい体験価値を創る」というチーム全体のテーマを決めました。細部の配置に至るまで、つくるものには理由があり、どうせつくるのであれば、ニーズを満たすだけでなく、新しい価値を生み出したいと思っています。現場には期限や優先順位、技術などの課題もあり、多くの思考や技術が必要だとも思うのですが……それでも人々に感動を与えられるものを届けたいと思っています。
PR(パブリック・リレーションズ)の可能性を伝えたい
私が長くメディア業界やPR業界に携わってきた背景も大きいと思うのですが、プロダクトを通してパブリック・リレーションズの可能性を伝えたいと思っています。PRやPR活動という言葉からはプロモーション活動をイメージされる方も多く、同じアルファベット表記のパブリック・リレーションズとお伝えするとピンと来てもらえないことも多々あります。
しかし「パブリックとリレーションする」つまり、関係する他者(ステークホルダー)と良好な関係を築く活動は、インターネットが普及し、人も物も簡単に繋がりやすくなった現代だからこそ、大切な概念です。手元のスマホ1つで繋がれる時代に生きる私たちは、企業や個人に関わらず、どうやって周囲の人やモノ・コトと繋がっていくか、を考える必要性を求められます。その時、パブリック・リレーションズは大きな助けとなり、良い関係性を築く可能性に繋がるのではないかと私は信じています。
この概念がもっと多くの方に伝わっていけば良いな、と思い、約1年前にPR TIMES MAGAZINEの立ち上げプロジェクトを実施させていただきました。しかし、まだまだ力足らずです。情報発信される行動者の方、メディア関係者の方、情報を日々キャッチする生活者の方々に、プロダクトを通じてパブリック・リレーションズの可能性を感じてもらい、歴史あるパブリック・リレーションズの発展に貢献したいと思っています。
まとめ
今回は主に私のプロダクトへの思いを綴りました。チームが立ち上がってから4ヶ月、まだまだ拙いチームではありますが、チームで高い目標を諦めず、みんなで成長していきたいと思っています。
やりたいことは沢山あるのですが、チームもスタートアップフェーズで理想の形には全く追いついていません……!PR TIMESのプロダクト本部に少しでも興味を持っていただける方がいましたら、WantedlyからでもTwitter DMでもコンタクトください!プロダクト開発やPRについての情報交換なども大歓迎です!
今後もプロダクト本部の立ち上げや各チームのリアルについても書いていきます!少しでもこのブログを見て頂いた方に役立つ情報もお届けしたいと思っているので、どうぞよろしくお願い致します。